2024年3月21日
ミャンマー企業との業務提携開始
株式会社SOCO(本社:群馬県、代表取締役:上野操子、以下「SOCO」)とAPPLIED GIS SERVICE COMPANY LTD.(本社:ミャンマー・ヤンゴン、代表:Tun Tun Thein、以下「AGS」)との間で業務提携したことをご報告いたします。
2021年、ミャンマーの国軍が当時の政権にクーデターを起こし、軍事政権へと変わりました。政変以降、市民と国軍との間で衝突が繰り返されており、政治的・経済的な不安定さが続いています。その結果、多くの市民が職を失い厳しい状況に直面しています。このような背景のもと、私たちは現地での雇用機会の創出とスキル開発を支援するプロジェクトを立ち上げ、両社が持つ長期的なビジョンと戦略的目標を達成するための取り組みを開始いたします。
SOCOは地理空間情報事業とコンサルティング事業を通じて、ビジネスの上流から下流に至るまで一気通貫してサービスを提供できることを強みとしています。この度の業務提携により、GISデータの作成(デジタイズ、加工、分析)サービスにおいて、生産能力を大きく強化し、品質の向上と顧客満足度の更なる向上を図ります。情報管理には引き続き最大限の注意を払いながら、必要に応じてデータを日本国内でのみ取り扱うなど適切な対応を行います。
◆ジオ業界のDX事情
日本ではデジタルトランスフォーメーション(DX)が急速に進展していますが、伝統的な紙ベースの文化も依然として強く残っています。この傾向はジオ(地理情報)業界においても例外ではなく、歴史的な地図や地形図、土地利用計画などの大量の紙ベース資料がアーカイブされています。
これら貴重な資料は、GIS(Geographic Information System)と呼ばれる専門ソフトウェアを利用してデジタル化が進められています。ジオ業界におけるデジタル化は、単に情報を電子形式に変換するだけでなく、地図上での正確な位置情報を持たせることができます。これにより、人口分布の変化予測や交通流の最適化、災害時の避難路の計画など、場所に依存する現象についての分析を深めることが可能となります。
◆GISへの期待
GISは、地理空間情報(建物や道路など、地球上の位置や場所に関する情報全般)の加工・整理に利用されるソフトウェアです。多様な機能を要しているため、習得するには時間が必要ですが、比較的シンプルなデジタル化作業では、高度な専門技術を要せずとも取り組むことが可能です。教育機会が得られず、読み書きが困難な人々に対しては、デジタル化などの基本的な業務を通して、彼らに新しい扉を開く機会を提供できると考えています。さらに、GISは操作方法や技術を習得することで、より高度な業務が可能となり、個人のキャリアアップにも寄与します。
代表の上野は、設立当初からGISが持つこの広がりある可能性に注目し、それを事業の中核として推進してきました。私たちは「やりたいことを諦めず、誰もが輝ける社会の実現」という経営理念の下、スキル向上とキャリア形成を支援することで、より豊かな社会を築くことを目指しています。
◆APPLIED GIS SERVICE COMPANY 社について
2018年2月に設立され、気候変動予測、災害リスクマッピング、河川管理、森林保全戦略、生態系サービス評価、バイオマス推定など、多岐にわたる環境関連サービスとGISトレーニングを提供しています。メンバーは林学、水資源管理、経済統計、土木工学、環境科学、GISと測量などの分野で高度な学位を持つ専門家で構成されているプロフェッショナルチームです。
◆株式会社SOCOについて
様々なサービスや事業を展開しながら、ミッションである、個人が自己実現を達成し、充実した暮らしを送ることができる社会の実現に取り組んでいます。私たちが提供するすべてのサービスや事業は、このミッションを達成するための手段であり、その実現に向けて努力を続けています。
地理空間情報事業
住所や緯度・経度、郵便番号などの位置情報データを総合的に管理・加工して地図上に可視化するGISデータの作成、オープンソースソフトウェア「QGIS」のトレーニングなどを提供し、ビジネスにおける高度な分析や迅速な意思決定を支援します。
コンサルティング事業
GISをより効果的にビジネスに役立てるためのGIS導入や地理空間情報データの利活用に関するコンサルティング、IT導入支援や業務改善、組織内のプロジェクトを横断的に支援し、ビジネスの価値を最大化するPMOなどの事業を通して企業の課題解決、DX推進を支援します。